かっこつけずに、理解しやすい言葉を大切にする。PRAZNAアライアンスマネージャーが考える「ナレッジマネジメント」の出発点
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かっこつけずに、理解しやすい言葉を大切にする。PRAZNAアライアンスマネージャーが考える「ナレッジマネジメント」の出発点

PKSHA Communicationマガジン

パートナー営業(代理店営業)といえば、担当するパートナー企業と長く付き合い、深い信頼関係を築いていく仕事としてイメージする人も多いのではないでしょうか。しかしPRAZNAのパートナー営業では意外なことに「あえて担当をシャッフルし、違う業界・企業を経験する」ようにしているといいます。

担当が変わると、パートナー企業との関係性を一から作り直すことになるのでは……? 

そんな疑問に対して、アライアンスグループのマネージャーを務める金川は「自社にとってもパートナーさんにとってもメリットのほうが大きい」と話します。

背景には、金川が大切にしている「ナレッジマネジメント」への考え方がありました。常識に縛られずに変化を続けるチームにとっての「ナレッジ」とは? 

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金川 義生(かねかわ・よしなり)
株式会社PRAZNA 事業推進部 アライアンスグループ マネージャー
前職ではワークフローシステムを販売する企業でパートナー営業に従事し、100%完成された仕組みの中で経験を積む。「いずれは自分自身でアライアンスビジネスを構築してみたい」という思いを抱いて、2017年1月、アライアンスグループの強化に動いていたPRAZNAへ入社。


自社製品に興味を持ってもらえないのは当たり前。まずは「1人のファン」をつくる


——PRAZNAのアライアンスグループが担っている役割について教えてください。

吹き出し_金川さん

PRAZNAのパートナー営業は、わりと特殊な仕事だと感じています。

メーカー企業のパートナー営業というと、製品デモが上手だったり、製品知識を豊富に持っていたりすることが求められるイメージかもしれません。ただ私たちの場合はそれだけではないんです。PRAZNAの製品について、パートナーさんにいかに興味を持ってもらえるか。そのための取り組みこそが大切です。人材採用におけるリクルーターの役割に近いかもしれません。

——逆に言えば、自社製品に興味を持ってもらうのは簡単ではないと。 

吹き出し_金川さん

パートナーさんとしてはさまざまな企業の製品を扱っているわけですから、いきなりPRAZNAの製品に興味を持ってもらえるなんてことはありません。また、仮にパートナーさんの経営陣自らが代理店になることを望んだとしても、その会社で働く方々全員に興味を持っていただけるかは別です。

だから、最初はたった1人でもいいからPRAZNA製品のファンになってもらえるように強く意識しています。

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——そうしたなかで、アライアンスグループでは「担当をシャッフル」していると聞きました。つまりパートナーさんの担当者を入れ替えているということですよね。

吹き出し_金川さん

はい。前提として私は、メンバーごとに担当業界が固定されることのにようにしたいと考えていました。

以前は、「IT系」「コールセンター系」「コンサルティング系」といったように、業界ごとに担当が分かれて固定化していたんです。そうするとメンバーは当然ながら、業種ごとのスペシャリストとして育っていきます。
一方で、業界の違いによる商習慣の違いや多様なビジネスへの知見は、なかなか深まりません。技術については社内のナレッジデータベース(FAQサイト等)で学べますが、商習慣やビジネスへの理解は社外へ出て実地で学ぶしかない。そこで、担当業界を固定しないようシャッフルすることにしたんです。


アライアンスグループは「プチ商社」。課題解決の手段は何でもいい


——しかし、パートナーさんとの関係性を築き、製品に興味を持ってもらうには、1人が長く担当したほうがよさそうに感じます。

吹き出し_金川さん

たしかに多くの人は「パートナー営業は長く1社を担当したほうがいい」と考えるかもしれませんね。でも実際には、パートナーさん側でもどんどん担当者が入れ替わっていくので、PRAZNA側の担当者を固定するメリットはあまりないんです。

——担当を変えたら、パートナーさんの経営陣との関係性を一から作り直すことになりませんか?

吹き出し_金川さん

もちろんそうした側面はあります。ただ、誤解を恐れずに言えば、パートナービジネスで重要なのはパートナーさんの上層部との関係性ではないと思っています。

なぜなら、パートナーさん側で取り扱い製品を選定する人は、仮に自社の社長の指示であっても従わないケースがあるからです。社長が「仲良くしている○○社の製品を売れ」と言っても、現場の人たちが売りたいと思える製品、エンドユーザーに価値を提供できる製品でなければ、結局は動いてもらえないでしょう。なんとか取り扱い製品のラインナップに加えてもらえたとしても、ほとんど実績が動かない。そんなこともよくある話です。

つまりパートナービジネスでは、現場に選ばれる製品であり、現場に選ばれるパートナー営業であることが大切なんです。

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——PRAZNAの製品が、パートナーさんの現場で求められる製品でない場合は?

吹き出し_金川さん

その場合、私たちはバイヤー的な動きを取ることもあります。webツールは世界中に存在しているので、パートナーさんが求める製品を見つけられれば、PRAZNA自身が一次代理店となり、新商材として取り入れることもできます。

アライアンスグループは、いわばプチ商社みたいなものですね。メンバーからは「私、何屋でしたっけ?」と聞かれることもあります(笑)。

大変と言えば大変なんですが、自分が何屋か分からなくなるのは、パートナービジネスの理想型かもしれないと感じるんですよね。パートナーさんの課題解決のためには、手段は何でもいいわけですから。

最近では製品だけでなく、パートナーさん同士を結びつけることもあります。人材が足りないパートナーさんがいれば、人材派遣会社のパートナーさんを紹介するといった具合です。


「FAQ」を、誰にとっても理解に齟齬がない言葉で説明するには?


——アライアンスグループではなぜ、そうした自由な動きを実現できるのでしょう?

吹き出し_金川さん

パートナー営業をシャッフルすることで、一人ひとりがさまざまな業界に出入りし、いろいろな人と会って話すようになります。そうやって個々人のナレッジの幅が広がっていることで、自社製品だけに縛られず、自由な提案ができるのだと思います。そうした意味では、担当シャッフルの真の意義はナレッジマネジメントにあるのかもしれませんね。

——ナレッジという言葉はさまざまな意味合いで使われますが、金川さんにとっての「ナレッジ」「ナレッジマネジメント」とは?

吹き出し_金川さん

ナレッジとは、堅い言葉で表すなら「情報資産」。もっと簡単に言うなら「言葉や文字」のことだと捉えています。

言葉については、私は日頃からかなり大切に扱っているつもりです。自分にとってはよく使っている当たり前の言葉でも、隣に座っている同僚にとっては当たり前ではないかもしれません。誰かと話した結果、自分の意図とは違う伝わり方をした言葉を拾い上げて、その意味を記録しておく。それが私にとってのナレッジマネジメントです。

ナレッジマネジメントが完成するときは、誰からも質問されなくなったときでしょう。新人さんが上司や先輩に何も質問しなくても仕事が進められる状態です。しかし、どれだけ時間が経ってもそんな状態にはなりません。世の中には新しい言葉がどんどん登場するからです。最近だと「DX」(デジタルトランスフォーメーション)とか。

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——たしかに、日頃から当たり前のようにさまざまな言葉を使いますが、それが「誰しも同じように理解している言葉か」と問われると自信がありません。

吹き出し_金川さん

そうですよね。

私は前職時代からパートナー営業をしていて、自分の意図通りに言葉が伝わらない経験をたくさん重ねてきました。考えてみれば当然なんです。パートナーさんは何千種類とある製品と向き合っているわけですから、自社の製品に関する言葉の知識がないのは当たり前。それに気づいてからは、極端に言えば小学生や中学生でも分かるような言葉で説明することを意識してきました。

PRAZNAの場合もそうです。PRAZNAには基本的に、FAQシステムに興味のある方が問い合わせをしてくださります。でも中には「FAQ」という言葉の意味を知らない人だっています。PRAZNAのメンバーにとってFAQは当たり前すぎる言葉かもしれませんが、社外の人も同じとは限らないし、むしろ同じではない可能性のほうが高いですよね。

だから、私たちはFAQという言葉を丁寧に、誰にとっても理解に齟齬がないよう説明しなければいけないんです。ちなみに私はFAQを「インターネットのサイトを開いたときに大きく表示されている『よくある質問』の部分」だと説明しています。

——「自分たちにとっての当たり前」に違和感を持つのは難しい気もします。金川さんは、チームのメンバーが誰にとっても理解に齟齬がない言葉で説明できるようにするために、どんな働きかけをしていますか?

吹き出し_金川さん

メンバーにはよく「今、かっこつけたでしょ?」と指摘しています。

たとえばパートナーさん向けのセミナーに登壇しているとき。こうした場面では自分をかっこよく見せようとして、資料にも語り言葉にも専門用語を散りばめがちです。結果的に資料の中が注釈だらけになってしまっていることもあります。

でも、本来あるべき説明の仕方は、注釈なしで誰もが理解できるように伝えることですよね。だからかっこつけなくていいんです。先ほど紹介した「FAQ」の伝え方はもちろん、「B to C」「B to B」といった、ビジネスパーソンが当たり前に使っていると感じる言葉であっても、かみ砕いて別の言葉に置き換えるように意識していますね。

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他社では難しい専門用語を使うとほめられるのかもしれませんが、PRAZNAのアライアンスチームでは注意されます(笑)。

結果、パートナーさんからは「資料やセミナー内容が分かりやすい」という声をいただいています。


ナレッジマネジメントの入り口は「まず自分自身が変わろう」と意識することから


——ここからは、チームでナレッジマネジメントを進めていく秘訣についても聞かせてください。言葉の意味を大切にするために、アライアンスチーム内のナレッジマネジメントではどんな工夫をしていますか?

吹き出し_金川さん

誰かが「ちょっと分からないな」「不安だな」と感じる用語やニュース、ツール名、製品名などに触れた際は、とりあえずチーム内のチャットに投げておけるようにしています。そうすると誰かが回答してくれるという仕組みです。 その回答内容を見て、ときには編集し合いながら、一つの物事に対して共通理解を持てるようにしています。

より大きな範囲の仕組みとして、業務に直接的に関わってくる内容であれば、社内で活用しているFAQサイトに載せたり資料として残したりもしていますね。

メンバーにとっては、気になるキーワードがあればまず検索してみて、出てこなければ誰かに質問すればいいという明確な流れがあるので、仕事がしやすいはずです。

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——ちなみに、情報を社内で共有すること自体は、グループウェアなどのツールでも十分に可能だと思います。あえてFAQシステムを活用する意味とは?

吹き出し_金川さん

FAQシステムを使う意義は「分析できるようになる」ことだと思います。たとえばPRAZNAのFAQシステム『OKBIZ. for FAQ』なら、「誰が何を検索し何を見ているか」だけでなく、「誰かが検索したけど答えにたどり着けなかったもの」まで明らかにできます。検索ワードが違うとか、送り仮名が違うとか。

これこそが重要な部分なんです。

社内でナレッジを貯めている場合、その内容は専門用語だらけになりがちです。でも新人さんはそもそも専門用語では検索できません。せっかくナレッジがあっても、たどり着くことさえできていない可能性もあります。情報を置いて終わりではなく、みんながそこにたどり着けるようにする。ナレッジマネジメントにはそうした配慮が重要だと感じています。

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——これからナレッジマネジメントに取り組みたいと考えているチームや組織に、何かアドバイスできることはありますか?

吹き出し_金川さん

実は誰しもが、さまざまな形で自分自身のナレッジマネジメントを行っていると思うんですよね。スマホのメモ機能を活用したり、手帳に落としていたり。私の場合はExcelでやっていました。自分自身がうまく意図を伝えられなかった言葉と、その伝え方を記録していたんです。

ナレッジマネジメントは本来、チームや会社全体で取り組むべきことなのかもしれません。でも、極端に言えば少人数でも、1人でもできるんです。「会社全体を変えよう」と考えると大変に感じるかもしれませんが、「まずは自分から変わろう」という意識であれば気軽に動き出せるはず。

そんな感覚で、まずは普段使っている言葉を見つめ直すことから始めてみてもいいのではないでしょうか。



取材・文:多田慎介
編集:PRAZNAマガジン編集部
撮影:尾木司

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